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歯を失った際の選択肢として注目されるインプラント治療ですが、「治療にどれくらいの期間がかかるのか」は多くの方が気になるポイントです。仕事や生活との両立を考えると、具体的なスケジュールを事前に把握しておきたいものです。治療期間は骨や全身の状態によって個人差が大きいため、ここでは公的機関の情報をもとにステップごとの目安を整理します。
インプラント治療の期間は、平均で3ヶ月~1年程度が目安です。3ヶ月はほぼ最短の期間であり、これより短くなるケースはあまりありません。期間に幅がある主な理由は、顎骨とインプラント体が結合する「オッセオインテグレーション」の獲得に一定期間を要するためです。
厚生労働省の歯科インプラント治療指針では、オッセオインテグレーションを「光学顕微鏡レベルで骨とインプラント体が直接接触する構造的かつ機能的結合」と定義しています。インプラント体の埋入後は通常3~4ヶ月の治癒期間を設け、骨との結合を待ちます。
骨量が不足している場合は骨造成手術が必要です。骨造成を行うと、さらに3~6ヶ月の治癒期間が追加されます。
骨の状態によって、オッセオインテグレーションの期間や骨造成の有無が決まるため、骨の状態が治療スケジュール全体を大きく左右する要因です。
インプラント治療は複数のステップで進みます。各段階の目安期間を確認しておきましょう。
まず口腔内や顎骨の状態を精密に検査し、治療計画を策定します。歯科用CTで骨量や神経・血管の位置を三次元的に把握し、インプラント体の埋入位置をシミュレーションすることが重要です。日本口腔インプラント学会でもCT撮影の有用性が示されています。通院回数は2~3回、期間は2日~2週間が一般的です。
歯周病がある場合は、インプラント周囲炎を防ぐために先に歯周病治療が必要です。骨量が不足していれば骨造成手術を実施し、3~6ヶ月の治癒期間が加わります。糖尿病・骨粗鬆症・喫煙なども、厚労省指針でリスクファクターとして挙げられている要因です。全身状態によって治療期間は変動します。
手術は日帰りで完了し、かかる日数は1日です。術式には1回法と2回法があります。1回法はインプラント体を埋入後、歯肉を閉じずに終了する方法です。2回法は埋入後に歯肉を縫合し、骨結合を待ってから再度切開して仮歯を装着します。厚労省指針では感染リスクに配慮し、2回法を標準的な術式として示しています。
オッセオインテグレーションの獲得には、下顎で約3ヶ月、上顎で約6ヶ月が目安です。2回法ではこの期間を経たのち歯肉を再切開し、アバットメントを連結します。1回法であっても骨との結合には同程度の期間を要します。
アバットメントを設置したあと、仮歯で噛み合わせを調整します。違和感がなければ最終的な人工歯を装着し、治療は完了です。
人工歯の装着後も、定期的なメインテナンスが欠かせません。インプラントは天然歯に比べて粘膜との結合が弱く、細菌感染によるインプラント周囲炎のリスクがあります。
厚労省指針・日本口腔インプラント学会のいずれにおいても、メインテナンスの継続が長期的な予後を左右すると強調されています。2~6ヶ月に1回のペースで歯科医院を受診し、噛み合わせの確認やプラークの除去を受けましょう。日頃の歯磨きに加えて専門的なケアを組み合わせることで、インプラントを良好な状態で長く維持できます。
インプラント治療の期間は3ヶ月~1年が目安ですが、骨の状態や全身の健康状態、術式によって変わります。各ステップの流れを事前に把握しておけば、仕事や生活との両立もイメージしやすくなるでしょう。不安がある場合は、歯科医院で精密検査を受け、自分に合った治療計画を相談してみてください。
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