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一般的な歯科治療(虫歯や歯周病の治療)は、妊娠中期(安定期)であれば可能とされています。しかし、インプラント治療は「急を要する治療(不要不急の治療)」ではないため、あえて妊娠中というデリケートな時期にリスクを冒してまで行う必要はないというのが一般的な見解です。
この記事では、なぜ妊娠中のインプラント治療は推奨されないのか詳しく解説していますので、治療を検討している方やは、当記事をぜひ参考にしてください。
※参照:医療法人さくら会歯科公式サイト「妊娠中のインプラント治療はNG?6つのリスクと安全な時期」
https://sakurashika-g.jp/column/implant/pregnant/
妊娠すると、「レントゲン検査を安易に受けられなくなった」「飲めない薬が出てきた」など、以前は普通に行ってきたことでもできなくなるものがあります。そのため、「妊娠中はインプラント治療を受けても良いのか?」と感じる人もいるかもしれません。中には産前の休暇を使いインプラント治療を行おうと考えている人もいるようですが、一般的には妊娠中のインプラント治療はおすすめできないとされています。
なぜおすすめできないのかという理由はいくつかありますので、以下にて詳しく説明を行っていきます。
「なぜ妊娠中のインプラント治療が推奨されないのか」と疑問に感じている人もいるかもしれません。そこで、インプラント治療が妊娠中には推奨されない理由を以下にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
インプラント治療を受ける場合には、レントゲン撮影を行わなければなりません。
歯科のレントゲンは腹部から離れており、防護衣を着用するため胎児への被ばくは「実質ゼロ(自然放射線よりも低い)」と考えられます。そのため、レントゲンにより胎児に大きな影響を与える可能性は限りなく低いと言えます。
しかし、妊娠中にレントゲン撮影を避けるのは、万が一の事態に対する妊婦さんの心理的ストレスを考慮する必要があるからです。また、インプラント治療自体が出産後まで延期可能な治療なので、控える歯科が多いです。
※参照:【PDF】放射線医学研究所「放射線被ばくの早見図」
https://www.qst.go.jp/uploaded/attachment/22422.pdf
妊娠中にお腹が大きくなってくると、さまざまな臓器が圧迫されます。 仰臥位(仰向けに寝た状態)では、下大静脈と呼ばれる身体の中で大きい血管が圧迫されます。下大静脈が圧迫されることで、心臓への静脈血の環流量が減少。さらに、全身へ血液を送り出しづらくなり、心拍出量の低下による低血圧を招くリスクがあるため、注意しなければなりません。
これを、「仰臥位低血圧症候群」と呼びます。
歯科治療時の診療イスは少し倒した状態で行うか、タオルなどを腰の右側に入れる、少し横向きになる、膝を立てるといった対策をしている歯科クリニックもあります。
お口の中の慢性的な炎症(歯周病・インプラント周囲炎)」によって放出されるサイトカインという物質は早産リスクを高めると考えられています。
サイトカインは体内で感染や炎症が起きた際に、免疫細胞から放出される物質であり、全身へ炎症反応を伝える役割を担います。歯周病が進行してしまうと、歯茎の中で歯周病菌と免疫細胞が反応し、サイトカインが大量に産生。これらが血流を通じて全身に広がると、遠く離れた臓器にも炎症の影響が及ぶことがあるため、注意が必要です。
インプラント周囲炎の原因菌は、サイトカインという毒素を作り出すと言われているため、注意しなければなりません。
※参照:【PDF】厚生労働省「妊産婦における口腔健康管理の重要性」
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000488879.pdf
人によって起こる時期は異なりますが、妊娠中の女性にとって辛いと感じるのが「つわり」です。吐き気だけではなく食欲もなくなるために、つわりが起こっている時期は心も体も十分にケアをすることが必要です。
このような時期に無理にインプラント治療を行うと、余計に心身に負担をかけることになってしまいます。また、一般的につわりが軽減するとされている妊娠6ヶ月以降だと、お腹も大きくなってくる時期です。前述の通り、お腹が大きい時期に仰向けの状態を長時間続けるのも母体に負担をかけることになってしまいます。
術後の痛み止めである「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」は、妊娠後期に使用すると胎児の血管(動脈管)を収縮させる恐れがあるため禁忌(使用してはならない)とされています。
比較的安全とされるアセトアミノフェン(カロナールなど)もインプラント手術後の強い痛みに対しては効果が不十分なケースもあるため、注意が必要です。
インプラント治療を受けた後には、治療後の細菌感染を予防するため抗生物質が処方されることがほとんどです。妊娠初期と妊娠後期には、原則として、レントゲンや麻酔、抗生物質などを用いる歯科治療は行えないとされており、このような理由から、妊娠中のインプラント治療はおすすめできません。
※参照:高田歯科クリニック公式HP「インプラントで痛み止めが効かないときの対処法|受診すべきケースも解説」
https://www.takada418.jp/column/the-pain-medication-for-the-implant-isnt-working
妊娠中は、できるだけ自分自身と胎児の健康に気を使うことが大切であるといえます。インプラント治療は出血量も多く負担が大きいため、想像以上にストレスや疲労を感じることもあります。余計な負担をかけないためにも、そのためインプラント治療を行いたいと考えている場合には、時期をずらすことを検討してください。
時期にかかわらず妊娠中のインプラント治療はさまざまな理由からおすすめできないといえます。インプラント治療を希望している場合には時期をずらすといったことを検討することが必要です。
また、インプラント治療を受けている最中に妊娠が判明したというケースについては、まずは主治医の歯科医師に相談をしてください。
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