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インプラント手術後の飲酒は、原則として控える必要があります。「少しくらいなら大丈夫」と思われる方も多いですが、実際の臨床では下記のようなトラブルにつながるケースも少なくありません。
特に手術当日から数日間は、非常に重要な期間です。この期間の過ごし方が、治療結果に影響することもあります。
本記事では、次の3点を歯科医師の視点からわかりやすく解説しています。
これからインプラント治療を検討される方は、ぜひ参考にしてください。
「腫れ」は炎症の兆候の一つです。手術内容によって程度は異なりますが、一般的には術後48時間程度をピークとして、正常な治癒過程でも生じます。
しかし、インプラント手術後に飲酒をすると、その腫れが強く出る可能性があります。これは、アルコールに血管を拡張する作用があり、手術部位に血液が集まりやすくなるためです。
実際に、「手術当日に飲酒してしまい、翌日に大きく腫れて来院された」というケースもあります。腫れが強くなると、痛みや不快感も増し、日常生活に支障が出る可能性があります。
飲酒後に特に注意すべきなのが出血です。手術直後は、以下のような状態にあります。
アルコールの大量摂取により血液は固まりにくくなり、さらに血流が促進されることで、一度止まった傷口から再び出血することがあります。これにより、傷の内部で出血が溜まり、結果として腫れが強く出る可能性もあります。
傷が正常に治癒するためには、以下のプロセスが不可欠です。
しかし、出血が長引くことで治癒が遅れ、さらに術後感染のリスクが高まると、炎症が長期化する可能性があります。その結果として、「治療期間の延長」「インプラントの安定性低下」等のリスクにつながります。
結論から言うと、飲酒再開の目安は次の通りです。
以下の状態がすべて整っていることが重要です。
ここで重要なのは、「日にち」ではなく「状態」で判断することです。また、飲酒を再開できるタイミングであっても、くれぐれも大量飲酒や一気飲みは避けてください。
まずは少量から様子を見ることが大切です。
インプラント手術後の飲酒は、以下のリスクにつながります。
特に術後数日は、治療の成功を左右する非常に重要な期間です。「少しくらいなら大丈夫」という判断が、結果に影響することもあります。安心して治療を進めるためにも、歯科医師の指示を守り、無理のない生活を心がけましょう。
日本ではお酒を飲む文化が広く受け入れられており、「酒の席も大切」「お酒が飲めて一人前」といった考え方もいまだに見られます。
しかし、過度の飲酒は知らないうちに内臓へ負担をかけ、精神面にも影響を与える可能性があります。適度な飲酒を心がけることは、インプラント治療のときだけでなく、日常生活においても健康を維持する上で非常に重要です。
日本口腔インプラント学会、日本口腔外科学会に所属。大阪大学歯学部卒業後、口腔外科にて高度な外科治療を習得し、その後はインプラント・矯正を軸としたフルマウス治療に数多く従事。機能性と審美性を両立した包括的治療を得意とする。 現在はKAM Dental OKAYAMA院長として臨床の第一線に立ちながら、インプラントの出張オペ、インビザラインの教育講師、各種セミナー講師としても活動。さらにYouTubeを通じた情報発信にも取り組み、歯科医療の価値を広く社会に届けている。
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